メディアが芸能界にメスを入れる違和感

中居正広が示談を結んだとされる性的トラブルについて、フジテレビの関与の含めて大きな波紋を広げている。一方で、見落としてはいけないのは、この問題に火をつけた文春報道のあり方ではないか?  示談成立後の情報公開や被害者女性を表舞台に引っ張り出したことに倫理的課題や二次被害を生むリスクはないのか? メディアコントロールのプロ、沖田臥竜が考察する。
沖田臥竜 2025.01.21
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問題に関与されるとされるフジテレビ。被害女性も同社の元女子アナと報じられ、ネット上では個人名も取り沙汰される事態に。

問題に関与されるとされるフジテレビ。被害女性も同社の元女子アナと報じられ、ネット上では個人名も取り沙汰される事態に。

 中居くんがかなり追い詰められるてるよな。なぜ今、文春によって記事化されたのか。それを知りたい人には、オンラインサロンpremiumを読んでもらうとして話を進めたい。
中居くんのトラブルについて、違和感があるとすれば、何のための示談であったかだ。9000万もの大金を支払ってでも示談したからには相当な背景があったのだろう。なお、9000万ではないとの話だが……。知っているとも。それは正確にはーーの話だろう。

 何にせよ代理人を入れ、示談が成立しているのは事実だ。

 それを記事化することに対して、世論を騒がせる報じ方に対して、良い悪いの問題ではなく、示談というこれまで一つの解決策としての役割を担っていたものの信頼性を著しく破綻させてしまってはいないだろうか。

 それを週刊誌が先導してしまっていることについて、あまりにも浅はかではないかと危惧してしまうのだ。

 事の是非ではない。示談には問題を全て無効化する効果があったとは思わないが、一定の落とし所としての役目を果たしていたはずだ。それがどうだろうか。

 はっきり言って中居くんは早く芸能界を引退した方が良いと思う。ここまで問題が大きくなっているのだ。もうテレビで彼を見ても、笑うことも楽しむこともできない。それは中居くん側も同じではないか。出れば出たで誹謗中傷を浴びせられるのだ。ネットでも散々、叩かれている。そこまでしてテレビに固執する必要もないだろう。はっきり言えば、テレビだけが人生ではない。

 もう弾けてしまった以上、引退しかないと思う。

 だけどだ。一昨年の暮れの合併号ではダウンタウン松本人志をターゲットにし、去年暮れの合併号ではこうして中居くんが吊るしあげられて、テレビから消えることになった。

これが合併号を売るためのものだとしたら、お世辞にも褒められたものではないのではないか。

 フジを退社した際、小学館、講談社、集英社で仕事を決めていた……。

 匿名になっている元女子アナについて、もうネットではその名前があちこちで散見することができる。女性セブンは元女子アナと中居くんサイドが示談していたことを考慮し、記事化する際にその女性に直当たり取材をしていない。それがあるべき姿勢だと思うのだが、文春は「秘匿義務」など一切お構いなしに元女子アナに直当たりをかけ、その声を掲載させている。

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