オレとジョニーときどきフク〜バンコクは40℃にて〜③
とあるプロジェクトでバンコクを行き来することになった沖田臥竜。一緒にプロジェクトを支えるジョニー、フクといった仲間たちとの徒然なる日々を現地からお届けするエッセイの短期連載。
5月半ば、日本に一時帰国したのも束の間、6月頭にはまたバンコクに旅立つ沖田だった――。
5月半ば、日本に一時帰国したのも束の間、6月頭にはまたバンコクに旅立つ沖田だった――。
沖田臥竜
2024.06.05
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![タイ・バンコクから](https://d2fuek8fvjoyvv.cloudfront.net/okita-salon2.theletter.jp/uploadfile/569e13bd-f3af-422b-a5ae-6e608c7c1129-1717554391.jpg)
タイ・バンコクから
電話では「忙しい忙しい〜嗚呼忙しい」というくせに、会うと決まって髪型が変わっているのがジョニーである。
5月25日
「ほう〜オレの電話に忙しくて出れんのに、髪を切りに行く時間はあるんか〜。しかもそれ美容院やろ?ほう〜。えらい儲かっとんねんな〜」
「何を言ってるんですか。床屋ですよ、床屋。シャンプーなしの1,000円ですよ」
ジョニーは息を吐くように、平気でウソをつくことができる。
一方で私の人生にときどきリンクしてくるフク。
「えらいまた髪伸びてきたな〜。散髪くらいいかな彼女できへんぞ〜」
「時間がないんすよね〜」
というのがフクで、次に会うとストレスでも発散させているのか。だいたい決まってボサボサの伸び切った髪型が突然、クリクリの坊主になっているのだ。
「ドンキでバリカン買ってきて、刈ってもらいました!」
突然、坊主頭を光らせ、はにかんでみせるフク。彼女ができる日は果てしなく遠そうである。