文春のスクープ力についての見解

<今回の完売、本当に嬉しく思います(中略)紙の雑誌よりもスマホで情報を得るのが益々当たり前となっている昨今ですが、それでも、「スクープの力」は実に大きいのだと改めて実感しています>
12月27に発売した「週刊文春」が完売したとして、同誌編集長が嬉々としてコメントを出した。これらの言葉の向こうに透ける文春の本質とはなんなのか? 文春の本当の「力」とはいかほどのものなのか?
沖田臥竜 2024.01.18
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 水を差してしまってすまない。実売り75パーで完売ならば、実話誌なんて2ヶ月連続で完売していたこともあったぞ。45万部の完売は、実売りで45万部にいっていないと、それを聞いた読者は勘違いするのではないのか。

 2年前の合併号は特段、文春のいうところのスクープではなくて、刷り部数で50万部刷っていただろう。それが如何に紙媒体の衰退を著しく物語っているかと思うのだが、どちらにせよ、文春砲なるスクープで不幸になる者も出てくる。

 それを外部に向けて、高らかに喜びの声を上げては、読者や市民は嫌な気にさせられるのではないだろうか。全てを覚悟の上で刺しに行くことに、喜ぶという感覚を持つことが私には理解し難い。記者としてスクープを出すことに胸を張れても、それには裏表であって、雑誌が売れたぞ!とはしゃげば、そこに反感が生まれるとは思うのだが、如何なものだろうか。

 少なくとも、そんなことを言えば、持ちつ持たれつだった関係性は、今後、風通りは悪くなるのは確かだろう。

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